(3)かかりつけ薬局で何が変わるの?-かかりつけ薬局:現状の問題点と、かかりつけ薬局への期待

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かかりつけ薬局:現状の問題点と、かかりつけ薬局への期待

◆「門前薬局」から「かかりつけ薬局」へ

「門前薬局」とよばれる薬局があります。病院の目の前や隣に立地し、その病院からの処方箋が殆どを占める経営形態の薬局を門前薬局といいます。厚生労働省は「門前薬局」を「かかりつけ薬局」に変えていきたいと考えています。

かかりつけ薬局に期待される要素の一つには患者の自宅に近いことが挙げられます。薬局はこれまでの病院の近くから、より患者の近くへ。物理的にも経営的にも変化が求められることでしょう。

われわれ患者にも変化が訪れます。これまでは風邪を引いたら内科のクリニックにかかり、そのクリニックに近い薬局で風邪薬を受け取りました。目が腫れた時には眼科医院へ向かい、その眼科医院の近くの薬局で目薬を受け取りました。虫歯になれば歯科医院へ行き、歯科医院の近くの薬局で痛み止めを受け取りました。

かかりつけ薬局になると、どのケースにおいても薬は同じかかりつけ薬局で受け取ることになります。風邪を引いたら内科のクリニックにかかり、かかりつけ薬局で風邪薬を受け取ります。目が腫れた時には眼科医院へ向かい、かかりつけ薬局で目薬を受け取ります。虫歯になれば歯科医院へ行き、かかりつけ薬局で痛み止めを受け取る事になります。

◆かかりつけ薬局のメリット

まずはじめに、「(1)薬にまつわる問題」で取り上げました薬にまつわる3つの問題「医療費」「残薬」「服薬の重複によるトラブル」の解決が期待されています。

内科と歯科で同じ鎮痛剤が処方された場合、これまでは同じ薬をそれぞれ3日分、合計6日分を受け取ることがありました。かかりつけ薬局では重複した処方を把握する事ができるため、合計でも3日分に集約することができます。これにより「医療費」の薬代は半分になり、3日分の薬が残ることもなく、また2倍の量を飲んでしまう事故を防ぐことが可能になります。

薬局側としてもメリットが有ります。常に同じ患者の調剤を行うため、薬を仕入れるタイミングや量を最適化できます。これにより薬局での残薬、つまり薬の在庫を抑えられることでしょう。

◆かかりつけ薬局に対策が期待されること

薬局は薬の在庫を抑えることができますが、珍しい薬がすぐに手に入らないというケースが考えられます。製薬会社へ発注しても届くまで時間がかかってしまいます。近くの薬局で融通しあうなどの対策が期待されます。

また、薬剤師はこれまで以上に高い知識やコミュニケーション能力などが求められると思われます。
門前薬局では近くの病院に合わせた専門知識が必要とされますが、かかりつけ薬局ではより広い知識が必要となります。これまでは、例えば眼科に関する深い薬の知識が求められていた薬局も、かかりつけ薬局になると内科や循環器科、歯科などに関する薬の知識が求められます。新薬に関する情報も、広くアンテナを張る必要が有ることでしょうか。

◆健康で楽しい人生を送るために

かかりつけ薬局になることで患者が享受するメリットは大きいと思います。一方で薬剤師には広い知識や高い能力が求められます。
私達が健康で楽しい人生を送るために、より良いかかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師に出会いたいですね。

  1. 薬にまつわる問題
  2. かかりつけ薬局とは?
  3. かかりつけ薬局で何が変わるの?
  4. かかりつけ薬局を持つ方法

かかりつけ薬局・在宅訪問薬局の薬剤師が仕事で大切にしてること

 

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